のぞみで猛烈ハプニング(その2)
ビートルズ世代って案外英語強いですよね~!
ありさも、解散前のビートルズを生で知る世代(と言っても小学生でしたがw)なので
英語は嫌いじゃありません。
ってことでw
それが仇となって、やめときゃいいのに・・・しゃべっちゃったわけです><
こんにちわ~!
京都も雪積もっちゃって大変ですよ~><
足元が相当悪いのに、女子駅伝やっちゃうんですね~w
選手の皆さん!転けないように頑張って~!
それではその2の始まりです。
「オーストラリアからですか?」
ありさが尋ねると、女性はやや驚いた顔をして
「そ~なんですけど、なぜ判っちゃったの?」
しまった><
尋ねておいて答えないわけにはいかない・・・
自ら進んで墓穴を掘る。
軽率極まりないありさですw
被害を最小限に押さえるため(w)
「ユセットゥダイ」
とだけ言うと通じて
「なる!それでね~・・・アデレードからなんですよ。知ってます?」
「南西海岸ですよね!知ってます。」
この後、少し会話は続いたが、何とかやりすごした!
つもりだったw
ところが、少し会話が途切れてから、彼女がチラ、チラッとあたしの横顔を盗み見するのに気づいた。
そして、ついにw
こんな時の外人ってのは実にストレート><
「違っていたらごめんなさい。そうだったにしても特に驚かないんだけど。ちょっと気になって・・・
あなたってひょっとして男性?」
汗(冷や汗)ってのが、突如大量に出るんだってこと初めて知った。
ありさしばし絶句・・・
ばれちゃったwやっぱりねww
ま、開き直るしかないでしょwこうなったらw
「わかりましたか?」
すると彼女は今度こそありさの顔をのぞき込むようにしっかりと見て、そして首を横に振り振り
「声がね。でも、見た目は女性よ。」
はずかしいったらありゃしない><
でも
見た目女性ってのは、ありさには最大級の褒め言葉!うれし~><
「やっぱしゃべらなきゃよかったわけね。」
「そんな事ない!せっかく一緒に座ったんだから!」
名古屋まで、本当に「アッ!」とい間だった。
本当に楽しく色々おしゃべりした。
当然、ありさが男だってことはグループほぼ全員に知れ渡ってしまったが><
彼らは、ありさが男性だと知って、異性装者或いはAG(彼らはオートガイネフィレアって言葉は初耳だったようです)
だと思った様だが、ありさが性同一性障害のなれの果てであることを説明すると
(注 AGってのは自己女性化愛好症のことで、自分が女性の姿に変身することで性欲的満足を得るタイプ。ありさにはそれはありません。
なれの果てって表現ですが、プロローグでもお話ししたように心と体の性の不一致が異常なんだ!
と決めつけられていた(少なくともありさはそう思って育ちました)時代を生きたありさは
結局身も心も女になれずじまいに年をとっちゃい、異性装風程度で満足するのが精一杯な今を生きてるって意味で
「なれの果て」という表現を使いました。)
今、こうやって女でいるじゃない!
自分に正直に生きるって大事なことだよね~。
お世辞じゃないよ!女性で通るよ!日本人ってのはエキゾチックだしね。
わざわざありさの席まで見に来る人もw
それにしても・・・エキゾチックだと~~><
とにかく、明るくオープンな彼らだった。
そう言う意味で、ありさ本当に救われたって感じ。
ありさの席のテーブルに飲みかけのビールがあるのを見てか、誰からともなく乾杯しようって声が上がり
車販でそれぞれがビールやジュースを買い、あたしの分まで買ってくれて「イッツマイシャウト!」
それじゃ~素敵な出会いと驚きに乾杯!「チア~ズ!!」
やっと一段落したのは、車内放送が間もなく名古屋だと告げた頃。
その、名古屋を出発し、次は京都というアナウンスを聞いた時、隣の女性が
「どこでおりるの?」
「京都だよ!」と答えると、通路を挟んで座っている夫に
「ありさ京都なんだって~!」
(注 すでに彼女とはファーストネームの交換は済ませていました。)
すると夫様
「そりゃ助かる!僕たちCホテルに泊まるんだけど、知っていますか?
駅至近だとは聞いてるし、地図見て分かってるつもりだけど、もしよければ案内してくれると助かります。」
・・・う~~さらなる試練><
でもないかw
はっきり言ってもう慣れちゃった・・・ありさであることに、女だってことに。
なので、答えは二つ返事だった。
「知ってますよ~!歩いてすぐだから一緒しましょう。」
京都に到着したのは定刻の・・・確か午後11時半ごろ。
ありさと外人グループが連なってのぞみを降り、その後はありさが先頭に立ってグループを引率した。
まるでバスガイドさんになったような気分。
日が変わる時刻だというのに、まだまだ京都駅には沢山の人がいる。
気が付けば、コートは羽織ってはいたが、前のボタンははずしたままだ。
ミニスカにサイハイブーツと言う、メチャ危ないスタイル諸見せのおばちゃんw
であるにもかかわらず、もうプレッシャーを感じる事はなかった。
(注 開き直ったわけでもありません。まして見せびらかすなんてつもりもなくw
ただただ、彼らとの交流が楽しくって、夢中だったってことかな~・・・)
途中、彼女がメールを交換しないかと提案。
断る理由はなかった。
お互いの画面にサンキューの文字が出ると、思わず画面を見せ合って喜んだ。
「アデレードなんてへんぴな場所だけど、もし来ることがあったら歓迎するわよ~!勿論女性として」
「明日仕事じゃなかったら喜んで京都案内するんだけど・・・ごめんなさいね><」
(彼らは、明日は終日京都観光で、その後大阪に向かい、関空から帰国予定とのこと)
ホテル前に着くと、彼女はありさを抱きしめた。
ビックリ!
でも、西欧じゃ当たり前のことだしねw
ありさも彼女を抱きしめ返した・・・勿論女性の力でw
次に、夫様はあたしの両肩を付かんでホッペにキスしてくれた。
「助かったよ。ありがとう。しかし旅ってドラマティックだよね本当に!」
「こちらこそ。なんか吹っ切れた気がします。本当にありがとう。」
涙もろいありさは、もうこの辺でウルウル状態><
ふと彼女を見ると・・・なんと、彼女の目にも涙が!!
2人は自然ともう一度抱きしめ合うのだった。
後ろ髪を断ち切る思いで、ホテルの前に停まっているタクシーに飛び乗った。
こんなに切ないのって・・・数十年前、若かりし頃の青い経験!?以来じゃないかな~w
すると、運転手さんが「どこまでですか?」と行き先を尋ねた。
ありさ、思いっきり男声で答えちゃいましたからw
行き先を告げるありさの声を聞いた運転手さん
「え????」わざわざありさの方を振り向き、めちゃとまどい顔だ^^w
ありさは、涙顔で運転手さんに微笑み返し、そして告げた。
「運転手さん。あたし女ですから!」