男時々女~ありさの日記~

男に生まれ、物心ついた時にはすでに性の違和感を感じ・・・でも、それはとってもおかしな事、決して表沙汰には出来ない事だっていう世間体みたいなものは小さな子供でも理解出来た。だからひた隠しにしてそんな暗黒の時代を生きてきました。
そして、姓の多様性が認知されつつある今・・・でも、わたしにとっては時すでに遅し。歳をとってしまいました。
今さら・・・でも、でもあきらめきれない><
そんなありさおばさんの「男時々女」の日記です。

第7話 お知らせ

こんばんわ~

ありさです^^


今回は番外編ってことで!

お知らせです。


気付かれた方もいらっしゃると思うのですが

実は、タイトルに写真を貼り付けたんですよ~!


これがありさです。

還暦間近のおばちゃんですw


このブログは基本的には文章で綴って行こうと決めています。

が!

やっぱりありさの姿も知って欲しい、見て欲しいって思いもあるんです。

そして、それを文章で伝えるには文才が無さ過ぎるって事も。


ですので、折に触れて写真は貼り付けようかなと思っています。

ないとは思いますがw期待はしないで下さい。


以上!お騒がせしました~^^w

のぞみで猛烈ハプニング(その2)

ビートルズ世代って案外英語強いですよね~!


ありさも、解散前のビートルズを生で知る世代(と言っても小学生でしたがw)なので

英語は嫌いじゃありません。


ってことでw

それが仇となって、やめときゃいいのに・・・しゃべっちゃったわけです><


こんにちわ~!

京都も雪積もっちゃって大変ですよ~><

足元が相当悪いのに、女子駅伝やっちゃうんですね~w

選手の皆さん!転けないように頑張って~!


それではその2の始まりです。



「オーストラリアからですか?」

ありさが尋ねると、女性はやや驚いた顔をして

「そ~なんですけど、なぜ判っちゃったの?」


しまった><

尋ねておいて答えないわけにはいかない・・・

自ら進んで墓穴を掘る。

軽率極まりないありさですw


被害を最小限に押さえるため(w)

「ユセットゥダイ」

とだけ言うと通じて

「なる!それでね~・・・アデレードからなんですよ。知ってます?」

「南西海岸ですよね!知ってます。」


この後、少し会話は続いたが、何とかやりすごした!


つもりだったw


ところが、少し会話が途切れてから、彼女がチラ、チラッとあたしの横顔を盗み見するのに気づいた。


そして、ついにw

こんな時の外人ってのは実にストレート><


「違っていたらごめんなさい。そうだったにしても特に驚かないんだけど。ちょっと気になって・・・

あなたってひょっとして男性?」


汗(冷や汗)ってのが、突如大量に出るんだってこと初めて知った。

ありさしばし絶句・・・

ばれちゃったwやっぱりねww


ま、開き直るしかないでしょwこうなったらw

「わかりましたか?」


すると彼女は今度こそありさの顔をのぞき込むようにしっかりと見て、そして首を横に振り振り

「声がね。でも、見た目は女性よ。」


はずかしいったらありゃしない><


でも

見た目女性ってのは、ありさには最大級の褒め言葉!うれし~><


「やっぱしゃべらなきゃよかったわけね。」

「そんな事ない!せっかく一緒に座ったんだから!」


名古屋まで、本当に「アッ!」とい間だった。

本当に楽しく色々おしゃべりした。

当然、ありさが男だってことはグループほぼ全員に知れ渡ってしまったが><


彼らは、ありさが男性だと知って、異性装者或いはAG(彼らはオートガイネフィレアって言葉は初耳だったようです)

だと思った様だが、ありさが性同一性障害のなれの果てであることを説明すると

(注 AGってのは自己女性化愛好症のことで、自分が女性の姿に変身することで性欲的満足を得るタイプ。ありさにはそれはありません。

なれの果てって表現ですが、プロローグでもお話ししたように心と体の性の不一致が異常なんだ!

と決めつけられていた(少なくともありさはそう思って育ちました)時代を生きたありさは

結局身も心も女になれずじまいに年をとっちゃい、異性装風程度で満足するのが精一杯な今を生きてるって意味で

「なれの果て」という表現を使いました。)


今、こうやって女でいるじゃない!

自分に正直に生きるって大事なことだよね~。

お世辞じゃないよ!女性で通るよ!日本人ってのはエキゾチックだしね。


わざわざありさの席まで見に来る人もw

それにしても・・・エキゾチックだと~~><


とにかく、明るくオープンな彼らだった。

そう言う意味で、ありさ本当に救われたって感じ。


ありさの席のテーブルに飲みかけのビールがあるのを見てか、誰からともなく乾杯しようって声が上がり

車販でそれぞれがビールやジュースを買い、あたしの分まで買ってくれて「イッツマイシャウト!」

それじゃ~素敵な出会いと驚きに乾杯!「チア~ズ!!」


やっと一段落したのは、車内放送が間もなく名古屋だと告げた頃。


その、名古屋を出発し、次は京都というアナウンスを聞いた時、隣の女性が

「どこでおりるの?」

「京都だよ!」と答えると、通路を挟んで座っている夫に

「ありさ京都なんだって~!」

(注 すでに彼女とはファーストネームの交換は済ませていました。)

すると夫様

「そりゃ助かる!僕たちCホテルに泊まるんだけど、知っていますか?

駅至近だとは聞いてるし、地図見て分かってるつもりだけど、もしよければ案内してくれると助かります。」


・・・う~~さらなる試練><

でもないかw

はっきり言ってもう慣れちゃった・・・ありさであることに、女だってことに。


なので、答えは二つ返事だった。

「知ってますよ~!歩いてすぐだから一緒しましょう。」


京都に到着したのは定刻の・・・確か午後11時半ごろ。

ありさと外人グループが連なってのぞみを降り、その後はありさが先頭に立ってグループを引率した。

まるでバスガイドさんになったような気分。


日が変わる時刻だというのに、まだまだ京都駅には沢山の人がいる。


気が付けば、コートは羽織ってはいたが、前のボタンははずしたままだ。

ミニスカにサイハイブーツと言う、メチャ危ないスタイル諸見せのおばちゃんw

であるにもかかわらず、もうプレッシャーを感じる事はなかった。

(注 開き直ったわけでもありません。まして見せびらかすなんてつもりもなくw

ただただ、彼らとの交流が楽しくって、夢中だったってことかな~・・・)


途中、彼女がメールを交換しないかと提案。

断る理由はなかった。


お互いの画面にサンキューの文字が出ると、思わず画面を見せ合って喜んだ。


「アデレードなんてへんぴな場所だけど、もし来ることがあったら歓迎するわよ~!勿論女性として」

「明日仕事じゃなかったら喜んで京都案内するんだけど・・・ごめんなさいね><」

(彼らは、明日は終日京都観光で、その後大阪に向かい、関空から帰国予定とのこと)


ホテル前に着くと、彼女はありさを抱きしめた。

ビックリ!

でも、西欧じゃ当たり前のことだしねw

ありさも彼女を抱きしめ返した・・・勿論女性の力でw


次に、夫様はあたしの両肩を付かんでホッペにキスしてくれた。

「助かったよ。ありがとう。しかし旅ってドラマティックだよね本当に!」

「こちらこそ。なんか吹っ切れた気がします。本当にありがとう。」


涙もろいありさは、もうこの辺でウルウル状態><


ふと彼女を見ると・・・なんと、彼女の目にも涙が!!


2人は自然ともう一度抱きしめ合うのだった。


後ろ髪を断ち切る思いで、ホテルの前に停まっているタクシーに飛び乗った。

こんなに切ないのって・・・数十年前、若かりし頃の青い経験!?以来じゃないかな~w


すると、運転手さんが「どこまでですか?」と行き先を尋ねた。


ありさ、思いっきり男声で答えちゃいましたからw


行き先を告げるありさの声を聞いた運転手さん

「え????」わざわざありさの方を振り向き、めちゃとまどい顔だ^^w


ありさは、涙顔で運転手さんに微笑み返し、そして告げた。

「運転手さん。あたし女ですから!」

のぞみで猛烈ハプニング(その1)

行き交う家族連れ

アベック

誰もが普通に通り過ぎ追い越していく。


それでも自信なんてまったくなかった。

じーっと見られるんじゃないか・・・

後ろ指差されるんじゃないか・・・

そんな消極的なことばかり考えながら、おどろおどろ街に出たありさだった。



こんばんは!

小心者なのに大胆なありさですw


さ~ついにサイは投げられました。


変身しての出歩きは、たまにしてるんです。

近くの大型スーパーにありさの下着を買いに行くことだってあります。


でも、今回は、TPOって言うかシチュエーションの違いが半端ないわけで・・・


東京都心で山手線に乗り、東京駅をウロウロしてのぞみに乗る・・・

そんな大胆不敵なことをよくもま~><


・・・やりましたよ!ありさは!!


それでは第5話!開演です^^



風は冷たかったけれど、長い髪が揺れて頬をくすぐるたびに、今あたしがありさだってこと!女なんだってことを実感出来てワクワク^^


高めのヒールにどちらかと言えばサイハイと言っていいぐらいに長い丈のブーツを履いているので

最初はやっぱり歩き辛かった。

でも、内股を意識しつつ小幅にゆっくりと歩いているうちに違和感はなくなっていた。

太ももまでを締め付けるサイハイブーツのこの感じがたまんないし、なにより暖かかった。


さらに人混みの増した駅に着いた。


歩きながら、ヴィトンのバッグから長財布を取り出し

京都までの、のぞみの切符を探す。


ホームもかなり混んでいる。

ドキドキするが、え~い><乗り掛かった船だ。

ありさは、とある列の最後尾に並んだ。


そこへ、20代の女性がやって来てありさの横に並んだ。

彼女は一心にスマホを見つめている。

ありさにはなんの関心もないみたい。

ま、普通に普通の事なんだけどw


でも、これってありさを普通に女だと見て横に並んだってことよね!


と、まあ、そんなくだらない事を考えては自分を無理に安心させたがるありさだった。



車内は座る余地はなく、混み合っていた。

ヒールが高いので吊革を持たないといけなかった。


サイハイブーツに短めのパネルスカートなんて、コートを羽織っただけの状態だったら、諸見えで目立って仕方ないところだったが

コートがセミロングなのと、しっかり前ボタンを止めていたので、その心配はなかった。

・・・と言うか、見せたい衝動ってのが見え隠れしたのには正直驚いた。


目の前に座っているのは、眼鏡をかけた長髪の・・・たぶん学生さん。

ここで、ボタンはずしてオープンにしたら、どうなるんだろ・・・

変なこと想像しちゃったw

バッカじゃないwありさww


無事に東京駅に着いた。

ここまでの道のりは何事もなくこなした。

よかった~^^

と言うか・・・メチャつまんない><

小心者で怖がりな癖して、プチトラブルやハプニングを求めたがる、困り者のありさである。


東京駅では、前以て下見しておいたにも関わらず、新幹線の乗り口が判らずウロウロすることにw


そう言えば、今まで張り詰めていて気が付かなかったのだが、かなりお腹が空いていた。

そりゃそうだ。行きののぞみの中でサンドイッチを頬張って以降なにも食べていないんだもの。


そこで、コンビニに立ち寄って、またまたサンドイッチと黒ラベルを購入。

勿論、店員さんとは言葉を交わすことはなかった。

いぶかる様子はこれっぽっちもなく、普通に対応してくれて、お釣りをもらい外に出た。


考えてみれば、これって、ありさを普通に女だと思って・・・さっきの話とまったく同じ流れなので、以下割愛>


でも、ここら辺でやっと心に余裕ってものが生まれたんだと思う。

ありさなんだから!あたしは。

あたしは女なんだから!


浮き浮きしながらありさはホームに上がって行く。


発車までまだ余裕があると言うか、折り返しののぞみが未だ到着していなかった。


心に余裕が生まれると、格段に周りの景色、様子を見る事が出来るようになった。


お!喫煙室があるじゃない!やった~^^煙草が吸える~^^

中には5~6人の男性がいたが、ちょいと大胆になったありさだったので気にせず中へ。


果たして、女性でマールボロを吸ってる人っているのかな~・・・

そんなことを考えながら、ありさは入り口入ってすぐの窓際に立ち、マールボロをつまみ出して火をつけ・・・

いっけない><

おもわず野郎モードで、鼻から煙を吹き出すところだった。


口笛を吹くように、キュッと唇を細めて、煙を吹き出す。


大晦日前に仕事か・・・背広にトレンチコートをはおった40代の男性が喫煙室に入って来た。

学歴詐称で問題となった某コメンテーター似のイケメンで、颯爽としている。

格好い~!

・・・と、入ってすぐの所に立っていたありさの脇を通り抜ける際、腕がありさのバッグをかすめた。

「失礼。」

彼はありさをチラッと一別してそれだけ言うと、奥の方に進んで行ってしまった。


ドキッ><そして、なんだ、それだけ?

だって、理由がどうであれ、イケメンに声を掛けられたわけでしょ~!高揚感半端ないし!

これだけじゃつまんないよ、横に来て煙草吸って・・・とか~w


でもありさは何事もなかったように、たぶんどちらかと言えば、クールな女って感じで

ツンとした表情で、煙草を吹かすのだった。


そうこうするうちにのぞみがやって来て、車内清掃も済んだ。

さ!どんな人と一緒に座るんだろ・・・

期待と不安が胸中を交錯する。


終電前の新大阪行きのぞみは、定刻、東京駅を滑るように発車した。


ありさの隣に座る人は!・・・空席だった。


が、しかし!

なんと、次の品川で、10数名の外人団体さんが、ありさの座っている席を取り囲むように陣取ることとなる><


そんなことになるとはつゆぞ知らぬありさは、車内が異様に暑かったので、着ていたダウンコートを脱ぎ、空いている横の席に置いて

さっそく買ってきたサンドイッチとビールを取り出してプッシュ~!かんぱ~い!ゴクゴク!プッハ~><うまい!!


ミニスカートだから太もも丸見えで、サイハイブーツが諸見えな上に、足を組んでるから

かなりエッチでセクシーなスタイルしてるんだろうな~今のありさ・・・な~んて思いながら、がら空き状態の車内でくつろぐありさだった。


そして、問題の品川駅に到着。

かなりの人が乗り込んで来た。


・・・ん、外国人がこっちの方にやって来る。

・・・え、えええ!!!

あっと言う間にありさは、周りを外人の男女に取り囲まれてしまった。


まずい><

缶ビール片手に、あられもない格好(ってほどでもないけどw)でくつろいでいたありさは

とっさに隣の席に置いていたコートを膝上に引き寄せて足を隠し、組んでいた足をもどした。


間髪を入れずに、40歳ぐらいの女性が座った。勿論、金髪の外人さん。


「・・・キューズミー!」

笑顔の彼女は、ありさに声をかけて座った。

通路をはさんで反対の席についた子連れの男性が、彼女が持っていた荷物を

「よっこらしょ!」・・・とは言わなかったが一生懸命棚に上げてやっている。


家族連れか~。

やっぱ、力のいる仕事は男がやらなきゃだね!


このグループって、家族連れの団体ツアーなのかな~・・・


って、そんな事悠長に考えてる場合じゃないよ!ありさw


しゃべりかけられたらいったいどうすんのよ~w


隣の女性は、フード付きのジャケットコートを脱ぐと、ありさと同じように膝上に丸めて置き

通路越しに、夫であろう男性とおしゃべりを始めた。


ありさは、話しかけられるのだけは勘弁だったので、ずっと窓の方を見て、関心がない振りを装ってはいたが

夜の車窓は鏡と同じで、見えるのは車内の光景なのであり、彼女らの様子が丸見えなのだ。

たまに、窓越しに彼女らと視線が合ってしまうこともw


そしてついに、と言うか案の定・・・w

目が合った男性がにっこり微笑んでしゃべりかけてきた。

「東京・・・疲れましたwが満足です。」

続いて横の女性がニコニコと

「これから京都なんですよ~。」


たぶん、オーストラリア人だろうと思った。

と言うのも、トゥデイがトゥダイと言う発音になっていたから。

オーストラリア弁とでも言うか、そういう発音をする人が多いのだ。


しゃべっちゃいけない。しゃべっちゃうとばれるw

どうしよどうしよ><


でも、知らん振りしちゃうと、彼女らの日本人に対する印象を損ねちゃうし><

(・・・こんな場合に、日本人の印象どうのこうのってのは取り合えず置いといて、まずは保身第一でしょw)


ありさは、覚悟を決めて、彼女らの方に向いて微笑み返し、出来るだけか細い小さな声で・・・

しゃべっちゃった~><


「ユー フロム オーストレイリア~?」


続く